警察官になりたい。
でもどんな手続きが必要なの?
日程や採用条件、試験内容が知りたい!
こんな疑問に答えます。
僕も警察官を目指した時、同じような疑問を持っていました。
そこから色々調べた結果を、この記事でまとめていきたいと思います。
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警察官になるには -キャリアかノンキャリアか-
警察官になるには、以下の2通りがあります。
・国家公務員試験に合格し「警察庁」で採用
・警察官採用試験に合格し「都道府県警察」で採用
採用が「警察庁」だといわゆるキャリア組と言われ、国家公務員の警察官です。
街中でよく見かける警察官とは違い、全国の警察のトップ組織の一員として、警察行政の計画や管理、都道府県警察の監督業務が主な仕事です。
一方、採用が「都道府県警察」は地方公務員のノンキャリアの警察官です。
仕事内容は、警察庁で計画・立案されたことなどに対し、交番勤務やパトロール、犯罪捜査、交通違反を取り締るといった形で実行します。
それでは、詳しく採用までの流れを解説します。
国家公務員試験に合格し「警察庁」で採用
人事院が行う、国家公務員試験を合格する必要があります。
以下、その募集から合格発表までの流れを解説します。
2019年総合職試験(大卒)の日程例
受験案内公開
2月に人事院HPに公開されます。
業務説明会
3月になると、国家公務員として各省庁の仕事の内容を紹介する業務説明会が開催されます。
女性を対象としたものや体験型イベントもあるので仕事内容を理解する場でもあります。
詳しくは人事院HP「国家公務員試験採用情報NAVI」-説明会・セミナー-
受付期間
3月末〜4月上旬の期間でインターネットからの申し込みします。
第1次試験
4月下旬に、第1次試験(基礎能力試験・専門試験)が実施されます。
以下にその試験内容を書いておきます。
●基礎能力試験[択一式、40問、3時間]
・知能分野 27問
文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈
・知識分野 13問
自然・人文・社会(13)
●専門試験[択一式、40問、3時間30分]
試験区分に応じて必要な専門的知識などについての筆記試験を行います。
第2次試験
5月下旬に、第2次試験(専門試験・政策論文試験・人物試験)が実施されます。
以下にその試験内容を書いておきます。
●専門試験[記述式]
試験区分に応じた試験です
●政策論文試験[1題、2時間]
●人物試験[個別面接]
最終合格発表
6月下旬
「合格=採用」ではありませんので、この後各府省での面接などを受けなければなりません。
官庁訪問
7月
官庁訪問は、あなたの志望する府省を訪問して業務内容の説明や面接を受けるものです。
採用内定
10月
警察官採用試験に合格し「都道府県警察」で採用
各都道府県が実施する「警察官採用試験」を受験し採用されるパターンです。
以下、その募集から合格発表までの流れを解説します。
「警察官採用試験」は自治体ごとに実施される日や採用試験の回数、試験内容などが異なります。
試験日程例
以下、2019年石川県警(大卒)の試験日程例です。
受付期間
5月下旬から6月上旬
一次試験
実施:7月上旬
二次試験
実施:8月下旬
合格発表
9月上旬
現場の警察官になりたいと思う人のほとんどは、「都道府県警察」の実施する採用試験での受験になります。
以降、「都道府県警察」の実施する採用試験について深掘りします。
警察官試験[大卒程度]の概要
以下、2019年石川県警(大卒)を元に試験概要を書いていきます。
自治体によって若干異なることもあるので確認してください。
年齢制限などの条件
年齢については、31歳。
各自治体警察の年齢制限は以下のリンクに詳しく掲載しています。
【警察官採用試験】年齢制限の引き上げで受験チャンスがある!!
続きを見る
学歴も特別どこかの大学を卒業していないといけないわけではなく、ごく普通の大学を卒業していれば可能です。
そのほか、武道指導という職種においては、柔道・剣道の段位も制限がありますが、一般の警察官での受験であれば関係ありません。
以前であれば、身体要件(身長や体重などの要件)がありましたが、最近では撤廃の動きも見られるので受験しやすくなりました。
志願者数は減少傾向にあるなかで、受験間口を広げることが目的のようです。
【重大発表‼️】鹿児島県警では、平成30年度の警察官採用試験から、身体一般検査のうち、身長・体重の基準を撤廃することにしました🚔(視力の基準に変更はありません。)これまで身長・体重の基準で警察官受験を諦めていた方にも受験してほしいと思います💫詳細は県警HPをご覧ください💻 pic.twitter.com/XPS4wj2PrE
— 鹿児島県警察本部採用係 (@kp_saiyo) November 22, 2017
警察官 試験内容
基本的に一次試験は教養試験、論文試験、適性検査、体力試験、二次試験では面接が行われます。
警視庁の試験には上記に加え、漢字テストがあるなど若干の違いはあります。
適性検査もクレペリン検査やY-G検査など実施するところも様々です。
一次試験
①教養試験(択一式 50題・150分)
政治・経済・社会、数学、理科(生物・地学・物理・化学)、日本史、世界史、地理、文学・芸術、思想
文章理解、判断推理、数的処理、資料解釈
②論文試験(800字程度・70分)
課題に対して論文試験を行います。
③適性検査
クレペリン検査などが行われます。
単純な計算作業などにより、職務の遂行に必要な素質及び適性について検査します。
クレペリン検査...ランダムに一桁の数字が並んでいて、隣同士の数字を足して、合計値の下一桁を記入していくもの。
④体力試験
腕立て伏せ、上体起こし、反復横とび、20mシャトルランなど
※石川県警の体力試験は、教養試験+論文試験の得点が一定数以上でないと受けさせてもらえません。
二次試験
①面接試験
②身体検査
医療機関の健康診断書の提出です。
③実技試験
武道指導のみ武道(柔道又は剣道)について、実技試験を行います。
警察官になるための資格
受験条件としての資格はありません。
しかし、スポーツ歴など、全国レベルでの大会に選手として出場した経験のある者などを対象に資格加算が行われています。
また、語学(英語、韓国語、中国語など)関連、情報系資格(ITパスポート、情報処理技術者)といったものも加点対象となります。
スポーツを長年やっていたり、中途採用などの情報技術者などは有利ですね。
警察官 二次試験 合格率(合格ライン)
正確な合格基準というものは掲載されていません。
石川県警の過去の倍率データを載せておきます。
(警察官Aは大卒警察官、警察官Bは高卒警察官です)
警察官 中途採用
警察官の中途採用は新卒と同様の基準で行われます。
中途採用だからといって、点数の増減するなどありません。
特に近年、警察官試験の年齢制限が全国的に引き上げられたということ、特定の資格を保持する受験者には資格加点が与えられるということを考えると、民間出身者からも有能な人材を集めたいとういう思いが伝わります。
まとめ
以上、警察官のなり方の解説でした。
ポイント
・警察官へのなり方は2通りあります。
・一般の警察官になる場合は各都道府県が実施する「警察官採用試験」を受験します。
現在、一般の警察官を志す人も少なくなっており、業務説明会を開催したりインターンシップを行なって積極的に受験者を集めようとする動きも全国的に広まっています。
警察官採用試験を受けるのも無料であるため、目指そうかなと思っている人はぜひ受験してください。